何時も思うこと。今日思うこと。

日常の「思い」を文字にして残します

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やさしい聴衆と。

武生国際音楽祭2014。9月9日(火)は4日目のこと。

昨日は、Hilliard Ensembleの公演だった。今年の目玉は昨夜の演奏会なのですがこの話は又の機会にして、今日はこの日のメインコンサートは伊藤恵さんがプロデュースするシリーズの2回目「モーツァルトブラームスヴェーベルン 室内楽の醍醐味」。

プログラムは

W.A.モーツァルト ヴァイオリンソナタ ホ短調 K.304 (ヴァイオリン 山田晃子、ピアノ 伊藤恵)
A.ヴェーベルン ヴァイオリンとピアノのための4つの小品 作品7 (ヴァイオリン 山根一仁、ピアノ 石川星太郎)
A.ヴェーベルン チェロとピアノのための3つの小品 作品11 (チェロ 横坂源、ピアノ 石川星太郎)
J.ブラームス ヴィオラ・チェロ・ピアノのための三重奏曲 イ短調 Op.114 (ヴィオラ 赤坂智子、チェロ ヨーリス・ベルク、ピアノ 津田裕也)
W.A.モーツァルト クラリネット五重奏 イ長調 K.581 (クラリネット ミッシェル・ルティエック、ヴァイオリン 山田晃子、ヴァイオリン 会田莉凡、ヴィオラ 今井信子、チェロ 横坂源)

印象深い演奏は

A.ヴェーベルン ヴァイオリンとピアノのための4つの小品 作品7 (ヴァイオリン 山根一仁、ピアノ 石川星太郎)

山根一仁の演奏は、触れれば壊れそうな繊細な音を神経質ではなく、まるでガラス細工を創るように弾いた。華奢な体つきの彼だからでは無くて、聴くこちら側もその繊細な音作りに共鳴してしまうような空気感が強く印象に残りました。

次に

W.A.モーツァルト クラリネット五重奏 イ長調 K.581 (クラリネット ミッシェル・ルティエック、ヴァイオリン 山田晃子、ヴァイオリン 会田莉凡、ヴィオラ 今井信子、チェロ 横坂源)

最後の曲でしたが、最初から聴衆が音楽に一体となる空気が出来上がっていた。音の始まりの緊張感から、最後の音が消えるまでの集中感を演奏家、聴衆が共有出来た演奏でした。

演奏家にとって聴衆はどのような役割を持っているのだろうか?一度演奏家の方にインタビューしてみたいものです。

同じ空間で音楽を媒介としながら、同じ空気を吸っている、空気の響を聴いている演奏会と聴衆の関係。レコーディングとは違った雰囲気なのでしょうか?

しかし、演奏家の呼吸に合わせて音楽を聴いてる聴衆って、演奏会にも音楽にもやさしい聴衆だと思います。

しかしながら、プログラミングのコンセプト、演奏家のセレクト、全体の構成。伊藤恵氏のプロデュースの力はスゴイ。

耳を離せない武生国際音楽祭の理由はここにあるのでしょうか。

明日は、「武満徹とフランス音楽」

聞きのがせないプログラムです。